第134章 お前の足をへし折る

用心棒たちは直ちに銃を構え直し、虎視眈々と彼らを睨みつける。及川翔陽は怒りのあまり、杖で床を激しく叩きつけた。

「いい度胸だ、岩井蒼。今すぐお前の祖父に電話してやる。きっちり説教してもらわんとな」

だが、岩井蒼はすぐに考えを改めた。

この及川翔陽という男、一族の中での地位は高くない。権力も勢力もない、ただの年寄りに過ぎない。自分に説教する資格などありはしないのだ。たとえ祖父に告げ口されたところで、自分は祖父に溺愛されている孫である。一方の及川翔陽は、年に一度会うかどうかの遠い親戚。祖父は彼の名前すら覚えていないかもしれない。

そう結論づけた岩井蒼は、余裕の笑みを浮かべた。

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