第25章 山中での宝探し

「そうだ、山口夏美、中島結子が昼間、新入生歓迎会で下剤を盛られたって言ってたわよ」テントに戻った北村由紀が、またもや山口夏美に積極的に報告する。「絶対に彼女があなたを陥れようとしてるんだわ!」

山口夏美は軽く笑った。「ミルクティーは彼女が奢ると言ったものよ。私は飲んでないわ。ただ、私と彼女のテーブルにあったミルクティーを入れ替えただけ」

「へえ、じゃあ自業自得ってことね。中島結子ってほんとサイテー。山口夏美、あなた頭いい!」

「そんなことない。痛い目をたくさん見てきたから、学習しただけ」前の人生では、彼女は中島結子にいいように騙されてばかりだったじゃないか。生まれ変わらなければ、こん...

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