第290章 大トラブル

中島結子は苛立たしげに手を振った。

「だったらシェフにスパイスを多めに入れて漬け込ませて。揚げる時間も長めにすれば、もっと香ばしくなるでしょ。それに高温で加熱すれば、食べても問題ないはずよ。あそこの業者から仕入れている店はいっぱいあるけど、どこかで食中毒が起きたなんて話、聞いたことないし」

さらに、店の経営状況が芳しくないことを理由に、従業員全員の減給まで言い渡した。店長の口元が微かに引きつった。内心では不満を抱えつつも、結局は口ごもるしかなかった。今の時勢、新しい仕事を見つけるのは容易ではない。耐えるしかなかったのだ。

こうして、フライドチキン店は低品質の冷凍肉を使うようになった。味...

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