第35章 ハッカー西川源

サークルの一次選考が終わり、中島結子と取り巻きの数人はスヌーカーサークルの合格者リストを確認しに行った。

「結子なら絶対大丈夫だよ。可愛いし、前田謙信先輩とも親しいじゃない。先輩はスヌーカーサークルの副部長なんだから!」

中島結子ははにかんだ笑みを浮かべた。「もう、変なこと言わないでよ。先輩は、ただ私のことを気にかけてくれてるだけだから」

「結子、照れてる、ひひっ」

「ヒーローがヒロインを救うってやつね。他の新入生にはそんなに親切にしてるとこ見たことないし、絶対結子に気があるんだよ」

「あっ! 出てる! 結子、八番目だよ」小島瀬奈がウェブサイトのリストを指差し、嬉しそうに叫んだ。「...

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