第363章 出番のカット

中島結子は病院へ搬送されたが、現場に待機している大勢のスタッフやエキストラ、そして用意された小道具を無駄にするわけにはいかない。

そこで監督が声を張り上げた。

「結子のシーンは後回しだ!他のシーンから撮っていくぞ」

制作チームはすぐさま動き出し、脚本家がその場で台本を修正。中島結子のセリフを他のキャストに割り振り、彼女がいなくても物語の辻褄が合うよう見事に調整してみせた。

一方、病院で検査と治療を受けた中島結子は、腰椎のズレと尾骨の軽度骨折と診断された。

暴走する馬から振り落とされたわけではなかったため、幸いにも致命傷には至っていない。しかし不運なことに、負傷した部位が部位なだけに...

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