第180章

水原蛍は「そんなに着飾る必要なんてないのに」と口では言いながら、手元は止まらない。次々と華やかなアクセサリーを身につけていく。胸の内には妙な意地がこもっていた。

天城古雅は高橋逸人になど興味はないと言う。だが、肝心の高橋逸人という男は、天城古雅をどう見ているのか。

水原蛍は確かめてやるつもりだった。自分と天城古雅、どちらにより魅力があるのか。

ついでに、天城古雅がどういう格好で現れるのかも見てみたい。

水原蛍は高橋逸人の腕に自分の腕を絡め、華庭ホテルのレストラン、貴賓一号室の前に姿を現した。髪にそっと手をやる。何だかんだ言っても、今日は正式な「顔合わせ」だ。緊張していないと言えば嘘に...

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