第246章

車内で、蛍はしっとりと彼を見つめた。ふたりの距離が、ゆっくりと縮まっていく。

やがて、唇と唇がそっと触れ合った。

車の外では、雪がしんしんと降りしきる。

車の中だけは、熱を帯びていく一方だった。

これって、仲直り……でいいんだよね。

たぶん、そうなんだろう。

……でも、どうなんだろ。

翌日。蛍は迷いなく決めた。すぐに出発する。姫宮のおばあ様のために──いちばんは、自分自身のために。この件に、きっちりケリをつけるために。

向かう国の言葉はさっぱりわからない。現地の交渉のことを考えれば、竹田を連れていくしかない。

「本当に、俺は行かなくていいのか? お前もわかってるだろ、そんな...

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