第253章

高橋邸に着いたものの、今回は屋敷には入らず、そのまま地下駐車場へと降りていった。さらにその下に、もう一層、隠された空間がある。

水原蛍は、ここにそんなフロアがあるとは知らなかった。胸の内の苛立ちは、さらに数段階、色を濃くする。

そこまで案内すると、村田舟は一人で地上へ戻っていった。

蛍がリビングに入ると、そこには二人の男がいた。一人は、彼女がずっと想い続けてきた高橋逸人。

もう一人は、彼女と共に天輪山の原石事件に赴いた竹田だった。

ただし、竹田は椅子に縛り付けられている。

幸い、目に見える外傷はない。それでも、暴力的な脅しを受けていないとは言い切れなかった。

「高橋逸人! あん...

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