第269章

知らず知らずのうちに、高橋家の奥さんになる自分を思い浮かべたからか、それともこのあと人が死ぬことを想像したからか、身体が興奮でびくびくと震え続けていた。

念のため、彼女は自分の目で水原蛍が観覧車に乗り込むのを確認すると、慌てて例の「謎の人物」に連絡を送った。

少し離れた場所でメリーゴーラウンドに乗っていた水原陽一は、その間じゅう、視線をずっと水原羽のほうに向けていた。

今も、興奮のあまり震えている彼女の様子を目にして、水原陽一の胸に、不安がいっそう濃く広がっていく。

「トイレ行ってくる。みんな、そのまま遊んでて」

そう告げると、返事を待ちもせずに、水原陽一はメリーゴーラウンドから飛...

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