第276章

異国の地。

水原美香はセシルの妻のために葬儀を執り行った。会場には村の者たちが大勢押し寄せている。その多くは彼の友人や年長者であり、誰もが沈痛な面持ちを浮かべていた。

セシルには感情の捌け口が必要だと察した水原美香は、大量の酒を買い込み、集まった人々に振る舞った。

参列者たちが一人、また一人と酔い潰れていく中、セシルの瞳もまた焦点が定まらなくなっていた。彼は朦朧とした眼差しで水原美香を見つめ、ぽつりと口を開く。

「実のところ、あんたには感謝してるんだ。彼女が生きていた頃……俺は本当に生きるのが辛かった。昔は家だって持ってたんだぜ。ほら、あの見晴らしのいい三階建ての家さ」

水原美香が...

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