第52章

「水原美香の汚職の証拠を渡したんだ。あんたの欲深い性格からして、彼女にはあたしが渡したと伝えるでしょう。その時、あたしはお金を失うだけでなく、水原美香に敵視されることになる」

「言っていることは正しい。俺は確かにお前を売るつもりだ。同様に、山田正初も売る。お前たちが払った金は、俺の手にある証拠と水原美香の汚職の証拠を買うためのものにすぎない。だから、お前に選択の余地はない。俺に話せば、お前は安全だ。高橋逸人の手にはお前たちの汚職の証拠はない。俺がお前を売らない限り、お前は無事だ。これは、中村生に証明させることができる」

「でも、水原美香もあたしたちの証拠を持ってるわ。彼女が暴露したら、あ...

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