第63章

水原蛍の嘲笑に対し、水原美香は怒りで顔を歪ませたが、何かを思い出したのか表情を緩め、腕を組んだ。

「水原蛍、あなたが私が輝煌グループを手に入れたことを妬んでいるのは分かるけれど、仕方がないのよ。お父さんは私を愛してくださっているもの。私が彼の事業を継いだのよ」

「あなたがどんなに優秀で才能があっても、何の意味があるの?私にはお父さんの支持があって、逸人さんが後ろ盾になってくれているの。私には全てがある。でもあなたは?あなたに何があるというの?今まで必死に頑張って、自分のものを手に入れることができた?」

そこまで言うと、彼女の顔により一層得意げな表情が浮かんだ。

「国際ジュエリーデザイ...

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