第74章

太田まどかは首を振った。「違うわ。でも子供たちのことを考えなければならないでしょう」

「私一人で三人の子供をここまで育て上げたのよ。一番辛かった数年間だって乗り越えてきた。今更言うまでもないわ。彼とは絶対に関わらない」

「それに、水原美香が使った男なんて、私が使うと思う?汚らわしいのよ、体も心も!」

太田まどかは親指を立てた。さすがは苦労を重ねてきた女性だ。気骨がある。見なさい、高橋逸人を拒絶するのもこんなにきっぱりと。

もし他の女性だったら、一秒でも躊躇するのは高橋逸人に対する不敬だろう。

「蛍、高橋逸人を受け入れるつもりがないなら、私の従兄はどう?イケメンよ、それに浮気もしない...

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