第84章 不意の客

「お母さんからの電話みたいですね」

水原蛍と息子の通話記録を聞くだけで、彼が声をかければ、水原蛍が今度どう反論するか見物だった。

水原陽一は歯を食いしばった。「分かりました、高橋おじさん、ありがとうございます」

「どういたしまして」

水原陽一が突然大声で話し始めた。「お母さん、僕たち大丈夫です。今警察署で事情聴取を受けているところです。心配しないでください。朝日芸能の高橋おじさんが家まで送ってくれるので、家で待っています。もしもし?もしもし?もしもし!お母さん?いますか?お母さん?」

電話を切った水原陽一が挑発的な視線を向けてきた。まるで「どうするつもりだ?」と言っているかのように...

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