第13話

昼食後にデスクに戻ると、電話交換台がめちゃくちゃに点滅していて、マーゴとジェイクの回線が通話中だと分かる。ニーナも何本か保留中の電話を抱えているので、私も一本回してもらうよう彼女に内線する。最初の電話に対応するために座ると、マーゴが大きく微笑みながら私に手を振っているのが目に入る。彼女は自分の頭、次に私の頭を指さし、私の髪を示して親指を立てる。それを見て私は顔をしかめる。この会社で働き始めて5年間、髪を下ろした姿など見せたことがないと思う。まるで服装が不完全なような気がして、本来なら気にするべきではないほど気になってしまう。私は電話に集中する。

30分後、ジェイクが今夜までに必要としている財...

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