第211章 約束を果たす

先ほど、林田祖父と林田祖母の誕生日、それに二人の結婚記念日まで試してみたが、どれも外れだった。自分の誕生日も入力してみたが、やはり開かない。

この金庫の解除チャンスは五回のみ。それを一度でも超えれば、永久にロックされてしまう。

残るチャンスはあと一回。林田ククは怖くて試せず、鍵開け業者を呼んだものの、「構造が複雑すぎて無理だ」と匙を投げられた。

専門の会社に頼もうにも、所有証明書の提示を求められる始末だ。そもそも出所すら不明なこの金庫の、そんな書類など出せるはずもない。

暴力的にこじ開けるしかないと覚悟を決めていたが、まさかそれも通用しないとは。

藤原深が隣に腰を下ろし、尋ねてくる...

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