第215章 死ぬとしても美しく

昔の話になると、祖母は感慨深げに目を細めた。

「お前ときたら、小さい頃は本当にいたずらっ子でねえ……おじいさんには随分と手を焼かせたものだよ」

「わざとじゃないわよ」林田ククは苦笑した。「どういうわけか、いつもおじいちゃんの地雷を踏んじゃうだけ」

そう言いながらも、ククの笑顔にはどこか寂しげな影が差していた。

「おばあちゃん、おじいちゃんの書斎……ちょっと見てきてもいい?」

祖母は小さく溜息をつくと、フルーツフォークを置いて手を振った。

「ああ、行っておいで」

彼女自身は、辛い記憶を呼び起こすその場所へは行こうとしない。

ククは手を洗うと、書斎へと向かった。

扉を開けると、...

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