第223章 実子ではない

書類の山の下には、林田山による脱税や粉飾決算の動かぬ証拠が埋もれていた。そしてもう一通、祖父の署名が入った遺言書があった。そこには、祖父の死後、彼が保有する四十五パーセントの株式と名義上の全財産を、林田山に相続させると記されていた。

乔安は呆気にとられ、解せぬという表情を浮かべた。

彼女の記憶にある祖父は、会社を林田山に任せることを頑なに拒んでいたはずだ。あの男には才覚がなく、長年林田家に居座りながら、何一つまともなプロジェクトを成功させた試しがなかったからだ。

祖父の口癖が脳裏に蘇る。

『あの愚息には何も期待できん。乔安、お前がしっかりするんだぞ。勉強に励んで、将来は林田家を背負っ...

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