第413章 お見合いに行く

肩書きの発表が出た瞬間、騒然となったのは水原心柔と杉浦世奈だけじゃない。青山静もまた、そのひとりだった。

知らせを受けた青山静は、天が落ちてきたみたいな気分になった。未来の嫁選びどころじゃない。半ば取り乱したまま、実家へ車を走らせる。

今、藤原深を止められるのは——お爺さんだけ。

そう思って駆け込んだのに、玄関をくぐった途端、冷たい壁にぶつかった。

執事は口を噤んだまま、「お爺さんはご都合が悪い」とだけ繰り返す。

会いたくないのだ。青山静には、痛いほどわかっていた。そもそも彼女とお爺さんは、これまで一度たりとも本当に噛み合ったことがない。お爺さんはきっと、青山静が藤原家に居座ってい...

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