第417章 悲惨さを売る

藤原深は保存したのち、そのまま田中申に転送し、あのデザイナーがいったい何者なのか調べさせた。今後は林田クク専属で雇うつもりだ。

手配を終えると、藤原深の意識はまた林田ククとのトーク画面へ戻っていく。

さっきからもう三十分。スマホは一度も光らない。まるで、彼の存在なんて最初から忘れているみたいに。

藤原深は我慢に我慢を重ね、それでも探りを入れるように送金してみた。

林田ククが送金通知を受け取った頃には、頭が少しぼんやりしていた。何度も菅野監督に「お酒は無理です」と言ったのに、ゲームになると毎回罰が自分に回ってくる。

もう一周終わったところで「ちょっと風に当たってきます」と口実を作り、...

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