第421章 負傷

藤原雲楽は怒りで胸の内が煮えたぎり、極まって逆に笑った。

「兄貴の名前出して脅すつもり? 見当違いもいいとこよ! 兄貴があんたみたいな尻軽女だって知ったら、むしろ私が罵ってやれって言うわ!」

「兄貴がいなきゃ、あんたなんて何者でもない! その役だって、どれだけ寝て手に入れたんだか。自分が清廉潔白だとでも思ってるの?!」

言葉はどんどん下品さを増し、場にいる面々の顔色も見る見る険しくなった。

佐藤時言が冷えた表情で藤原雲楽を遮る。

「藤原雲楽、いい加減にしろ。いつまでくだらねえこと言ってんだ」

藤原雲楽が一方的に佐藤時言へ絡み続けてきたのは長い。佐藤時言がどれだけ辟易していても、こ...

ログインして続きを読む