第430章 許しを請う

藤原深は服に付いた灰をぱっぱと払うと、瓦礫を踏みしめて落ち着いた足取りで入ってきた。口元だけ笑って、目は笑わないまま挨拶する。

「久しぶりだな」

その背後には、巨人みたいな重機――ショベルカーが鎮座している。一掘りで、この別荘など丸ごと平らにできそうだった。

藤原岳川の瞳孔がびくりと震え、信じられないものを見るようにそのショベルカーを睨みつける。

ショベルカーの向こうには、ぶるぶると震える家政婦と、ぼろぼろに歪んだ鉄門。

藤原深は岳川の視線を追い、涼しい顔で付け足した。

「心配するな。この運転手、腕はいい。掘っちゃいけないところは掘らない」

実際、腕は良かった。崩したのは壁一面...

ログインして続きを読む