第504章 少し急いでいる

藤原深はこめかみをひくつかせた。下半身は煽られて鈍い痛みすらあるのに、彼女の言葉だけは腹が立つほど頭を冷やした。

身を屈め、林田ククの顎をつかんで持ち上げる。歯を食いしばりながら問い詰めた。

「……責任を取らせないって、どういう意味だ」

林田ククはとろけた目のまま、ぼんやり答える。

「あなた、感情のもつれも嫌だし、予定外の子どももいらないって言ったでしょ? わたし、しつこくしない。子どもだって……ありえない。だから心配しなくていいの」

指先が探るように、彼のファスナーへ伸びる。

色に溺れたその顔を見て、藤原深は腹立たしさと可笑しさが同時に込み上げた。

「俺がそんなに、お前とした...

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