第518章 ごろつき

佐藤時言は、彼女の言葉に「帰ってくれ」と言外に突き放される気配を感じ取り、表情を引き締めて言った。

「もう一つ聞きたいことがある。前に、林田家の祖宅の話をしてただろ。知り合いに頼んで調べてもらったんだが、ずっと誰かが住んでるらしい。住人の名は林田徳夫……知ってるか?」

「知ってます。叔父さんです」林田ククはうなずき、それから眉を寄せた。「……まだ住んでるんですか?」

「まだ?」佐藤時言は首をかしげる。

林田ククは説明する。

「前はあっちに住んでなかったんです。でも、叔父さんが商売で大きく損して、借金取りに追われるようになって……仕方なく前の家を売って、家族みんな行くところがなくなっ...

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