第519章 鈍感

朝日明美は興奮を隠しきれず、口元を押さえて声にならない悲鳴を上げた。飛び跳ねたいのに、外に気づかれるのが怖い。

ほらね! 絶対ククちゃんのこと、好きなんだって! じゃなきゃ、毎回あんな都合よく現れて、あれこれ手伝おうとするわけないでしょ。

前にもククちゃんに、冗談めかしつつそれとなく言ったことがある。なのにククちゃんは「ドラマの見すぎで勝手に妄想してるだけ」みたいな顔をした。

芸能界で長年やってきた朝日明美の目から見れば、妄想なわけがない。

むしろ林田ククが藤原深に変な薬でも盛られて、ほかが見えなくなってるって言われたほうが、まだ納得できる。

だって、藤原深と佐藤時言が目の前に並ん...

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