第589章 表現

水原心柔が事情聴取を受けたという話は、あっという間に表に出た。

各社のパパラッチが追い回し、囲い込み、彼女の情けない瞬間を片っ端から撮っていく。どれだけ警戒していようと、やつれ切った顔まで抜かれてしまった。

警察署の前は、かつてないほどの騒ぎだった。騒ぎ過ぎて、警察側が公式に声明を出し、報道各社へ「節度を」と注意喚起するほどに。

――だが、その声明が逆に、水原心柔が事件に関わっていることを裏づけてしまった。

理性的なファンは現実を受け止め、次々と離れていく。長年追ってきた一部の“古参”はまだ様子見だが、中古市場には水原心柔が表紙の雑誌が大量に流れ始めていた。

ほんの一握りのファンだ...

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