第594章 同じ学校の生徒

藤原深が近づくや否や、神崎遠がぎろりと睨みつけ、声にならない抗議をぶつけた。

林田ククが嫌な目に遭っていないと確認して、藤原深はようやく胸を撫で下ろす。自然な動きでククの隣に腰を下ろし、「ここの料理、口に合うか?」と訊いた。

林田ククは適当に頷く。さっきのご祝儀袋のことが頭から離れず、声を落として耳元で囁いた。

「ねえ、頭おかしいの? こんなに用意して。林田山に持たせる嫁入り道具のつもり?」

思いがけない言い回しに、藤原深は一瞬きょとんとしてから、困ったように笑う。

「言っただろ。藤原家のものは、全部おまえのだ」

そう言って、さっきのそれをそのまま林田ククのハンドバッグに滑り込ま...

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