第二十三章

モリソン=クラーク建設コンソーシアムからの一人目の発表者は、世界のどこか、ここにいるよりはましな場所に行きたがっているように見えた。サイズの合わないスーツを着たその中年男性は、目に見えて気乗りしない様子で演台に近づいた。メモをめくりながら、その手はかすかに震えている。

「ええと……おはようございます、審査員の皆様」と、彼は震える声で口火を切った。「モリソン=クラークは……その、喜んで……『未来の幹線』プロジェクトの……提案を、発表させていただきます」

彼がプレゼンテーションでつまずき、専門用語をどもりながら、しょっちゅう話の筋を見失うのを見て、私は顔をしかめた。彼のパワーポイントのスライド...

ログインして続きを読む