第5章
覚悟していた話し合いは、結局訪れなかった。
代わりに、煌は二日間姿を消した。「回診」もなく、赤ちゃんの父親についての探るような質問も、もうない。何もかも。
ほっとしたと自分に言い聞かせたけれど、大半は不安だった。煌先生は、一度食らいついた獲物を諦めるようなタイプではない。
一方、真嶋先生は、煌が残した空白を埋めようと決意しているかのようだった。
「おはよう、今日の調子はどう?」センターに来て三日目の朝、彼は真新しいデイジーの花束を抱えて私の病室のドアに現れ、言った。「『僕たち』は、元気にしているかな?」
「『私たち』は、その質問はもう五十回は聞かれた気分です」
彼は笑っ...
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