第1266章

コニーは賢明な女性だ。二十年経ってもテディの誘惑に乗って彼と寝たりはしなかったのだから、これからの二十年も結果は同じだろう。

だが、あの三つの杏(あんず)の種は……。

アンソニーの話では、クラウスはシャワーと運動の時以外、あの三つの種を肌身離さず持ち歩いているらしい。シャワーを浴びたりバスケットボールをしたりする時でさえ、最も信頼できる人間に預けて保管させているとか。

クラウスはあの種を宝物のように大切にし、定期的に磨いてさえいるそうだ。

これは由々しき事態だ! ああ、なんてことだ……。悲しげな目をした、あの長いまつ毛の緑色の瞳の少年に、ルナを嫁がせるわけにはいかない!

ヒルダとネイ...

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