第369章

「おい、メイソン! 今日は遊びに来たぞ」

マークの姿を見るなり、長老は興奮した様子で声を上げた。それを聞いたマークは、苛立ちを隠せずに腕の中の猫を撫でながら言い返した。「メイソンだと? わしはマークだ!」

ダミアン家の長老を目にした瞬間、マークは堪え難い胸の痛みを覚えた。だが、その傍らにいる少女を一目見ると、どのような感情を抱くべきか判断に迷った。

ダミアン家は、腹黒い古狸のような連中ばかりだ。

傍らに控えていたテヒラは、二人の老人がまるで白痴のように会話を交わすのを冷ややかに眺めていた。彼女の唇の端は嘲るように歪み、その瞳には焦燥の色が浮かんでいた。もし目の前の男が、ターディ全土に名を馳...

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