第509章

レックスはコニーへの紹介が済むや否や、すぐにキッチンへと向かい、燻製肉を物色し始めた。

リナックスが仕事の報告をしている間、コニーは追憶に耽っていた。ふとリナックスが窓の外を見ると、門を叩く小さな人影――ケイレブの姿が目に入った。彼はすぐにドアを開け、ケイレブを招き入れるよう指示を出した。

入ってくるなり、ケイレブは言った。「リナックスおじちゃん、ママが言ってたよ。レックスおじちゃんが毎日タダ飯ぐらいに来るわけにはいかないからって。だから、お肉を届けるようにって」

レックスが食事に来るたび、ヒルダは代わりの食材をケイレブに持たせて寄越すのが常だった。リナックスは思わず苦笑した。ケイレブか...

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