チャプター 564

その声を聞いた瞬間、レックスは驚愕のあまり飛び上がった。信じられない思いで振り向くと、そこにはネイサンが仁王立ちしていた。いつの間に現れ、どこから話を聞いていたのか、レックスは全く気づかなかったのだ。

ネイサンはヒルダとお揃いのペアパジャマを身にまとい、氷のような冷たい視線をレックスに向けていた。

顎が外れそうなほど口をあんぐりと開け、目を限界まで見開きながら、レックスは震える声で呟いた。「司令官……どうしてここに!? あっちに……一緒にいたんじゃ……」

ネイサンはヒルダの肩に腕を回すと、彼女の手にあるスマートフォンを覗き込んだ。動画の中で、自分がテヒラと手を繋いでホテルに入っていく姿を...

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