第7章
泉美
三ヶ月。
私は桜都神社の石段に立ち、もうすぐ私たちの愛を誓うことになる神聖な場所を、作業員たちが忙しなく飾り付けているのを眺めていた。
「極道の歴史上、最も盛大な結婚式になるだろう」背後から私の肩を優しく撫でながら、勇弥が誇りをにじませた声で言った。
彼のほうを振り向くと、胸に温かいものが込み上げてきた。三ヶ月前、彼は私のために、義理の息子を撃った。この三ヶ月、彼は言葉だけでなく行動で、その選択を証明し続けてくれた。そして今、彼は私と結婚しようとしている。
「緊張してる?」と私は尋ねた。
「いや」彼の眼差しは石のように揺るぎなかった。「ただ、すべてを完璧にした...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
縮小
拡大
