第13章

松原南には、男の口調に隠しようもない苛立ちが滲んでいるのがわかった。

「今度は何がしたいんだ」

江村成宏が気を変えたのだなんて、彼女はもちろん夢にも思わない。

松原南は手を引っ込め、目の奥の痛みを押し殺して、一語ずつ噛みしめるように言った。

「借金の件じゃないなら、あなたと話すことは何もないわ」

振り返らないままでも、耳には男のうんざりした鼻笑いがはっきり届く。

「自分が大した人物だとでも思ってるのか? 身の程を知れ。ここに、お前が口を挟む資格なんてない」

江村成宏は指先で机を軽く叩き、含みのある声で続けた。

「借金はチャラにしてやってもいい。だが……条件がある」

「成宏君...

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