第56章

翌日。

松原南はタクシーを降りるなり、思わず眉をひそめた。

門の脇に停められた数台のバイクが目に入り、昨日あの男が口にしていた言葉がふっと脳裏によみがえる。

まさか、あれが藤原傑の言っていた『協力先』なのだろうか。

松原南が会社の敷地に一歩足を踏み入れた瞬間、目の前の光景に息を呑んだ。

彼女は目立つタイプではない。そのため、中にいた誰ひとりとして彼女に注意を向けなかった。

足を止め、ざっとあたりを見回した松原南の顔に、驚きと困惑がにじむ。

この連中――いったい何者?

がらんとした清潔なロビーには、十数人のいかにも場違いな風体の男たちが立っていた。着ているものはどれもくたびれて...

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