第57章

「情けない!」

リーダー格の男は歯を食いしばり、平然を装って吐き捨てた。

「こっちが絶対に認めなきゃいいだけだろ。まさかそれだけで俺たちをどうこうできるとでも? ほんと頭が悪いな!」

あちこちで言い争う声が飛び交っていたが、黒幕の名を口にする者は一人としていなかった。

「この件はお前に任せる」

藤原傑はついに我慢の限界に達したのか、駆けつけたばかりの特別補佐へ顔を向け、冷えきった声で言い放つ。

「俺は彼女を病院へ連れていく。こいつらをしっかり見張って、そのあと警察に通報しろ」

その視線は、まるで死人でも見るかのように冷たかった。

「徹底的に洗え。結果を知りたい」

まだ息を整...

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