第67章

藤堂彰人がどれほど強硬な態度に出るか、私は知っている。お祖母様の前でさえ、彼は私を見逃してはくれないだろう。

でも……一度くらい、私に情けをかけてはくれないものだろうか?

せめて、お祖母様の前で私の惨めな姿を晒さないでほしい。

「ドアの外で待っている」

彼は譲歩したようにも、そうでないようにも思えた。

本当はお祖母様ともっと長く一緒にいたかったのに。彼のこの一言は、明らかに私に出て行けと遠回しに迫っている!

彼をあまり長く待たせるわけにはいかない。

まさか、私にそんな度胸がないとでも思っているのだろうか?

ドアが閉められても、私はまだその場に立ち尽くしていた。視線は散漫になり、...

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