第143章

この男の厚かましさには、笑うしかなかった。まったく信じがたい――「具合が悪くて」「支えが必要だ」と言うイザベラを抱き寄せ、口づけまでしておきながら、いざ問い詰められると何も知らない顔を決め込むのだから。

確かにヘンリーは、病気のイザベラを支えてやってはいた。歩くのを手伝うだとか、そういうことはあったのだろう。だが、自分から積極的に口づけした覚えはない。ましてや彼女と寝たなど――少なくとも、ヘンリーはそう信じていた。

では、この写真はどこから出てきた? 彼は本気で知りたがっているようだった。

「見たいの? いいわよ」私は冷たく言った。「きっと、とても興味深いはずよ」

トーマスが一歩前に出...

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