第十五章

不安がふっと胸をよぎった。彼の様子を見に行こうと席を立つと、ヘンリーもすぐさま立ち上がり、その長身で進路を塞いだ。唐突な動きに反射的に一歩退き、疑念で体がこわばる。

「何してるの?」警戒して見上げる。

私の怯えを察したヘンリーは、なだめるように両手を上げた。「心配しないで、危害を加えるつもりはない」早口で言う。「何か手伝えることがあるかと思って。手伝いたいだけだ、ほかの意味はない」

少しだけ肩の力を抜く。けれど完全にはほどけない。「ビリーの様子を見たいの」声の調子は崩さないまま告げた。

「一緒に行こう」ヘンリーはそう提案し、もう階段のほうへ歩き出していた。

階段を上りながら、彼の歩調...

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