チャプター 231

たったひと言、謝ればいいだけだった。たったそれだけで、私たちは自由になれる。幼いビリーも、この警察署の硬くて狭い簡易ベッドで身を丸めるのではなく、あたたかく柔らかな自分のベッドで眠れたはずなのに。

眠る息子を見つめた。小さな顔は、夢の中ですら不安げに曇っている。意地を張り続けた自分の重さが、胸を押し潰した。

いったい私は何なのだろう。つまらない自尊心のせいで、わが子に警察署で一夜を明かさせるなんて。

私たちに付き添ってくれていた女性警官が、私の動揺に気づいた。ビリーが眠っているのを確認すると、身を乗り出し、声をひそめて言った。

「ウィルソン夫人、警察の規定では、信頼できる相手に一本だけ...

ログインして続きを読む