チャプター 252

あたしは、この二人の男が闘鶏の雄鶏みたいに、あたしをめぐって争う姿なんて、これっぽっちも見たくなかった。

「失礼します……」と小さくつぶやき、あたしはテーブルを離れた。「ビリーのアイスクリーム、手伝ってきます」

デザート台へ向かって歩きながらも、二人の視線が背中にじりじりと突き刺さっているのがわかった。

見たければ見ていればいい――あたしには、あんなつまらない張り合いより、もっと大事なことがあった。

ビリーはつま先立ちになって、色とりどりに並んだアイスクリームの味を夢中で見比べていた。どれにしようか真剣に悩んでいるらしく、小さな顔にはぎゅっと集中のしわが寄っている。

「手伝おうか、ビ...

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