第258章

「どうだ、見惚れたか? 気に入ったなら、もっと見ていろ」

私は反射的に視線をそらした。ヘンリーの言うとおりなのが腹立たしい。

この男は、自分がどれほど魅力的かを骨の髄まで知り尽くしていて、それを武器にすることを一度たりともためらわない。

離婚する前、いちばん親密な瞬間には、私はよく彼の名を囁き、どれほど格好いいかを告げていた。

快楽が矜持を押し流した、あの情けない弱さの時間が、彼の自尊心をさらに肥え太らせたのだろう。

まったく、あの夜の私はどれだけ恥ずかしいことを口にしたのか。

激情の頂点で、完璧な顔立ちだの、彫刻みたいな身体だのと、褒め言葉を思わず吐き出してしまった。

そしてヘ...

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