チャプター 87

私は丁寧にヘンリーの傷の手当てを終えた。痛がり方はいささか大げさに見えたが、それでも手つきはあくまで優しく、指先は傷ついた皮膚の上を几帳面に動き続けた。

「はい、これで大丈夫です」私は医療用テープで包帯を固定しながら言った。「あまり動かさないようにして、これから一日ほどは濡らさないでください」

ヘンリーは慎重に指を曲げ伸ばしして、包帯の具合を確かめた。ついさっきまで顔に刻まれていた痛みの色は、まるで嘘のように消え失せ、代わりに、見慣れたあの尊大な表情が戻っていた。

彼は期待に満ちた目で私を見上げた。まるで、まだ何か世話を焼いてもらえるとでも思っているように。

「さっきは助けていただいて...

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