第十四章

車が走り続けている間、車内はずっと沈黙に包まれていた。

寧々は、初音がいつものように機嫌を取ってくれないせいか、最初は密かに喜んでいたものの、次第に何とも言えない居心地の悪さを感じていた。何度か振り返って母親に話しかけようとしたが、何と言えばいいのか分からない。

仕方なく腕のウサギのぬいぐるみで一人遊びをしながら、時折ルームミラー越しに母親の静かな横顔を盗み見ては、またぷいっと顔を背ける。

和也は終始冷たい顔で運転に集中し、たまに寧々に二、三の言葉をかけるだけ。初音に至っては、まるで車に積まれた荷物のような扱いだった。

当然、人が荷物とコミュニケーションを取るはずもない。

初音は一...

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