第19章

スポットライトが彼女たちを追い、二人の姿を光の輪の中心に包み込む。その光景は、眩しいほどに輝いていた。

その時、初音の耳に隣の客のひそひそ声が飛び込んできた。

「ねえ、あのお二人、すごく親しげだけど、もしかして親子かしら?」

「私もそう見えた。あのちょっとしたやり取り、気づいた? ドレスの裾を持ったり、譜面をめくったり。本当の親子だって、あんなに息がぴったりなことなんて滅多にないわよ」

「それが違うのよ」

後ろの席の誰かが口を挟んだ。

「あのお嬢ちゃん、知ってるわ。藤原グループの令嬢よ。お父様はあの和也さん」

また別の誰かが興味津々に尋ねる。

「えっ、じゃあお母様は誰なの? ...

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