第23章

雪菜もこちらへ視線を向けた。初音の姿を目にするなり、一瞬だけ目を丸くし、すぐに優越感に満ちた笑みを浮かべる。

「ママ、なんでそんな格好なの?」

寧々は友達の手を振りほどいて駆け寄ってくると、初音を上から下まで値踏みするように見て、小さな唇を尖らせた。

「今日は私の誕生日パーティーなんだよ。見てよ、雪菜ちゃんあんなに綺麗なのに! なんでママはそんな服着てるの」

幼い少女の澄んだ声はよく響き、静まり返った控室ではひどく耳障りだった。

初音はどうしていいか分からず立ち尽くした。だが、これだけ人がいる中で取り乱し、笑い者になるわけにはいかない。

深く息を吸い込み、無理に笑顔を作った。

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