第25章

初音はまるで恩赦でも受けたかのように、この息が詰まる場所から逃げ出そうと背を向けた。

「ママ!」

突然、椅子から飛び降りた寧々が駆け寄り、初音の服の裾を掴んだ。小さな顔を見上げ、すがるような目を向けてくる。

「帰らないで! ご飯食べたら一緒にゲームしよ! ひいおじいちゃんもせっかく来てくれたんだから、一緒に遊ぼうよ!」

寧々は初音の手を揺さぶり、昔のように甘えてみせた。

娘の期待に満ちた眼差しを見ると、初音の心はまたしても絆されてしまう。拒絶の言葉は、そのまま喉の奥につかえて出てこなかった。

何しろ、娘が自分から「遊んで」と寄ってくるのは久しぶりのことだった。心の中で渦巻いていた...

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