第14章 アレックスの妥協

オーロラ・ロス の視点

アレックスが断るだろうとは思っていた。けれど、ここまで即答で切り捨てられるとは想像していなかった。

彼の身にまとわりつく血の匂いだけで食欲が失せる。拒絶された衝撃も重なって、喉が受けつけない。

適当に数口だけ運び、私はナイフとフォークを置いた。

「……ごちそうさま」

アレックスは私の後ろについてくる。ずっと視線を刺してくるのが分かるのに、今は一言だって返したくなかった。

ショッピングモールを出ると、そのまま道端でタクシーを拾う。

アレックスが今夜帰るのかどうかなんて、知りたくもない。聞きたくもない。

「オーロラ。俺に当てつけてるのか?」

振り返らない...

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