第25章 私の支持を求めているのか?

オーロラ・ロス視点

フロントの声がやけに大きくて、行き交う人の足を止めさせた。

中にいるのは社員だけじゃない。商談で訪れている客もいる。

視線がこちらへ集まり、どこか変だという顔で――すぐに、ひそひそと囁き合い始める。

フロントの女が、鼻で笑った。

そして、私にだけ聞こえる声で吐き捨てる。

「ビッチ」

自分で言うのもなんだけど、私はめったに怒らない。

名門の娘としての躾が、罵り言葉ひとつ口にするにも歯止めをかける。

――だからといって、舐められていい理由にはならない。

顎を高く持ち上げ、露骨な侮蔑を浮かべるその顔を見た瞬間。

胸の奥で押さえつけていたものが、ぷつりと切れ...

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